5月10日
みなさんこんにちは。GWが開けてもう週末となってきましたが、どんな気分ですか。
早速ですが、今日は四素合成数というものについて紹介します。
$$510=2×3×5×17$$
四素合成数とは、それぞれ違う4つの素数の積で表された数のこと。510は四素合成数です。
(ちなみに、だいぶ前にこのブログで楔数を取り上げたかと思います。楔数は四素合成数の3つ版でした。)
例を上げるなら、
$$330=2×3×5×11$$
$$1430=2×5×11×13$$
などです。ちなみに、
$2×3×5×7×11=2310$・・・五素合成数
$2×3×5×7×11×13=30030$・・・六素合成数
というふうに、それぞれ違うn個の素数の積で表された数をn素合成数といいます(n≦3だと呼び名が違いますがここではわかりやすいようにnは自然数とします)。
...では、n素合成数の約数について考えます。
まず、四素合成数の約数の個数は16個です。というのも(純粋な組み合わせ問題)、
・まず1
・素数一つ一つが約数なのでその4つ
・素数2つの積も約数。${}_4 C_2=6$より6つ
・素数3つの積も約数。${}_4 C_3=4$より4つ
・四素合成数自身も約数なので1つ
これらすべての和が16だからです数式で表せば、
$$1+{}_4 C_1+{}_4 C_2+{}_4 C_3+{}_4 C_4=16$$
ですね。これをn素合成数にも適用すれば、
$$1+{}_n C_1+{}_n C_2+\cdots+{}_n C_n$$
となりますね。${}_n C_n=1$かつ${}_n C_1=n$なので、
$$2+n+{}_n C_2+{}_n C_3+\cdots+{}_n C_{n-1}$$
ともできます。
また、4つの素数を$a_1, a_2, a_3, a_4$とすると、約数の和は
$$(a_1+1)(a_2+1)(a_3+1)(a_4+1)$$
となります。...偶数である素数は2だけです。なのでこの式の因数のうち、最低3つは偶数であることになります(奇数+1)。
つまり、$2^3=8$よりこれは少なくとも8の倍数になるんですね。これもn素合成数に広げてみると
$2^{n-1}$の倍数
とわかりますね(n=1の場合も1の倍数になるので一応成り立つ)。なんか不思議ですね。
...ていうことは、どんなに大きいn素合成数でも、その中で最小のものならある程度見積もれるかも...
四素合成数。深堀りするともっと面白いことがわかりそうですね。
では来週一週間も明るく頑張っていきましょう!