8月16日
こんにちは。日本では今日までお盆ですね。
さて、8月16日の8と16はどちらも$2^n$、つまり2の累乗です。というわけで、今回はメルセンヌ数というものについて紹介します。
まず、メルセンヌ数は以下のようなものです。
$$1,3,7,15,31,63,127,255,511,1023,2047,4095, ... $$
これらはすべて、$2^n-1$(nは自然数)という形で表されています。ちなみにこれに対応する$2^n$はこうです。
$$2,4,8,16,32,64,128,256,512,1024,2048,4096, ...$$
ここから1を引くとメルセンヌ数になります。
このメルセンヌ数について、面白い話を紹介します。
まず、メルセンヌ数を2進数に直したときどうなるかです。$2^n$を2進数にするとこうなりますね。
$$10,100,1000,10000,100000,1000000,10000000, ...$$
そもそも、2進数の位は2のべき乗で構成されているのでこうなるのは当たり前な話です。ここからメルセンヌ数にするには1を引けばいいので...こうなります。
$$1,11,111,1111,11111,111111,1111111, ...$$
全部の位が1になりました!
実は、これも不思議な話ではないんです。というのは、2進数において例えば
$$11+1=100$$
のような関係が成り立つからです。11と1を足すならまず1の位の1と1が足されて10になり、それと余った10を足して100となります。ややこしいですが。
なので10進数の$10^n$のような形をした2進数から1を引くとすべての位が1になるんですね。
2進数に限らず、このようなすべての位が1になる自然数をレピュニットと呼びます。なので2進数においてメルセンヌ数はレピュニットであり、2進数のレピュニットはすべてメルセンヌ数なんですね。
そういえば、メルセンヌ数の中でも素数のものをメルセンヌ素数と呼びます。メルセンヌ素数が無限に存在するかはわかっておらず、つまり2進数のレピュニットも無限に存在するか不明だそうです。有名な未解決問題の1つですね。問題自体を理解するのは簡単なのに、系のやつです。みなさんも挑戦してみてはどうですか?
今回はメルセンヌ数について紹介しました。それでは、来週も良い1週間にしていきましょう!