知らない間に本格的な冬になっている
12月にもっと本格的な冬が待っているなんて信じませんよ。
朝起きて「あれ?あんまり今日寒くない?」って思っても外出たら全然寒いんですよ。寒い地域の人ってすごいなって思います。
早く冬至きてなんて感じてしまいます。
今回は11月21日〜11月23日の天気図を考察していきます。
※ド素人なので間違いを含む可能性がありますがご了承ください
また、このページで出てくる気象用語の解説は基本的にしていません
地上天気図(実況)

21日9時 地上天気図
オホーツク海に996、994hPaの低気圧があり、どちらも東北東に20ノットで進んでいます。また、南側の994hPaの方の寒冷前線は本州を横切っています。
本州付近の等圧線同士の間隔が狭いので全体的に風は強かったと考えられます。
また大陸側の高気圧が勢力を強めていますね。

22日9時 地上天気図
日本列島に被っている等圧線の本数が減り、オホーツク海にあった低気圧も日本列島から離れていって風は弱くなっていそうです。
また大陸側に移動性高気圧のようなものがあります。それによって気圧の尾根が東北東に伸びていて、天気がよくなっていそうですね。実際、地点ごとの天気記号の左上の気温も全体的に上がっているように見えます。

23日9時 地上天気図
移動性高気圧が通過し、本州付近は天気が下り坂になっていると考えられます。ただし、九州の西あたりでまた高気圧が接近してきているのでまた天気はよくなりそうですね。周期的に天気が変化するのは揚子江気団の勢力が強まる春や秋の特徴です。高気圧と高気圧の間(鞍部)には気圧の谷が入り込んできています。
雨が降っている(もしくは降っていた)地域もところどころありますね。
秋田の悪天

11月21日 秋田の天気
(気象庁|過去の気象データ検索
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/index.php?prec_no=&block_no=&year=&month=&day=&view=より)

21日9時 地上天気図
9時以前に、秋田を寒冷前線が通過しました。過去の天気でも午前中に悪天となっており、寒冷前線の影響が明らかに現れています。
では、20時から降り始めている雨は何なのでしょう?
低気圧も遠ざかって、寒冷前線も遠ざかって、雨が降るような原因はなかったように思えます。
この降水の原因を考察していきます。
まず、21日9時には大陸にほとんど停滞状態の高気圧があるのでこれに着目します。
1.シベリア気団からの吹き出し?
冬は、大陸側から冷たい乾燥した空気を伴ったシベリア気団が張り出してきます。
このシベリア気団から吹き出してくる空気は、日本海からの水蒸気の供給を受けて気団変質することがあります。
この気団変質した空気が日本海側に降水をもたらしたのではないかという可能性です。
なので、シベリア気団が勢力を強めていたかということを知りたいのですが......
以下の点によって、勢力は強めていなかったと考えました。
気団変質による筋状の雲
雨が降っていた21日21時の赤外画像を示します。

21日21時 赤外画像
日本海の北側に筋状の雲があります。これは大陸からの寒気が気団変質をしていたことを示しています。
大陸の海岸線と、筋状の雲のでき始めた地点の間の距離を離岸距離といいます。
この離岸距離が短いほど、寒気は強いと考えることができます。
しかし、
1.離岸距離が短いのが北海道の西側くらい
2.日本海中部ではほとんどできていない
以上より、あまり寒気は強くなかったように思えます。
移動性高気圧の存在

22日9時 地上天気図
このときになると東北地方の水平気圧傾度は小さくなっていて、そのときには
先程も触れましたが、移動性高気圧が存在していますね。
移動性高気圧が次々と現れ、天気も周期的に変わっていく。
これは春や秋の特徴であり、揚子江気団が強まっていることを表しています。
揚子江気団はシベリア気団の南側に存在しているので、揚子江気団が張り出していることでシベリア気団の張り出しが弱まっています。
なので、シベリア気団からの寒気が強まっていたとは考えにくいですね。
2.地形性降水
日本は山脈が多いです。ということもあり、北〜西よりの風が山脈の南斜面にぶつかって日本海側で降水をもたらすことが多いのが冬の特徴です。
今回に関してはシベリア高気圧の張り出しが強くなかったので、冬らしい特徴はあまり現れておらず、どちらかというと秋の特徴が現れています。
しかし、そんな中で北日本に限ってはこのような特徴が現れています。
というのも、

21日9時 地上天気図
こんなふうに、オホーツク海に存在した低気圧によって西よりの風が吹いていたと考えられるからです。
実際に、

21日21時
極東850hPa気温・風、700hPa上昇流
北日本では日本海側だけ上昇流域となっていますし、

21日21時 赤外画像
北日本の雲域の東端は東北地方の奥羽山脈に沿っているように見えます。
しかも、

22日9時 地上天気図
この時間では東北地方の水平気圧傾度は弱まっていて、

11月22日 秋田県の天気
(気象庁|過去の気象データ検索
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/index.php?prec_no=&block_no=&year=&month=&day=&view=より)
降水もほとんどなくなっています。
というわけで、秋田の降水は地形性降水によるものだと考えられます。
12月の予想

11月26日21時
1か月予報 北半球予想図
12月は本格的に冬になり、シベリア高気圧の勢力が拡大していきます。
なので、シベリア高気圧の強まりをみたいです。
シベリア気団は背が低いので、850hPaくらいでその特徴を見ることができそうです(上から2段目)。
1.850hPa気温
11/29~11/12を見てください(左から1列目〜3列目)。大陸側に負偏差域が広がっていますよね。
気温が低くなる、つまり、シベリア気団が強くなっていそうです。だんだん東に負偏差域が広がっているということもあって、日本にどんどん勢力を広げていっているように見えます(負偏差域が東にずれるからといってシベリア高気圧が東にずれるわけではありません)。
ただ、12/13~12/26に関してはそんなことはなく、大陸側や日本付近に負偏差域はあまりありません。
2.500hPa高度
11/29~11/12を見てください。先程と同じこの期間は日本のほぼ全域を負偏差域が覆っています。日本でも気温は平年より低い傾向となりそうです。
また先程と同じく11/13~12/26はそんなことはなく、日本は南側の方だけ負偏差域が覆っています。また、大陸側には負偏差域がありますね。
3.スプレッド
では、11/29~11/12は気温が平年より低めで、12/13~12/26はそんなことないというわけでしょうか?
いいえ、そうではありません。
細かい説明は割愛しますが、1か月予報はアンサンブル予報という手法を用いています。
アンサンブル予報に限らず、天気の予想というものは予想する未来が未来になるほど精度が落ちていきます。
このため、後の方の予報の12/13~12/26は精度が落ちているのです。アンサンブル予報では、あとの方になるほど偏差が小さくなってしまうという特徴があります。
つまり、12/13~12/26の目立たない負偏差は精度の低下によるものかもしれません。
では、どうすればよいか?
精度が落ちている、ということがわかれば、本当は負偏差域に覆われている可能性を示せます。すぐ先の未来ほどの精度ではなく、あくまで可能性ですが。
どのくらい精度が落ちているかを示しているのが、スプレッドです。

11月26日21時
1か月 スプレッド・高偏差確率
上段がスプレッドです。網掛け部分がスプレッドが大きくなっているところと考えてよいでしょう。
一番左は期間全体のもので、その右の3つは細かい期間ごと、というふうになっています。
その3つでは右に行くほど(期間があとになるほど)その領域が広がっていますよね。
大陸側には網掛け部分が広がっていますが、日本列島にはそんなにかかっていませんね。北海道あたりはかかっていて、不確実性が大きいということなので、北海道あたりは平年よりも低め、ということかもしれませんが、そこから南は平年とそこまで変わらないかも知れませんね。
まとめると、
12月上旬は平年より気温が低めだが、そこから先は平均的に平年とそこまで変わらなそう
ということになります。
まとめ
今回はこのような考察になりました。
・11月21の夜に秋田で降水があったが、それは低気圧による地形性降水だと考えられる
・揚子江気団が勢力を強めており、秋らしい天気となっていた
・12月は上旬は平年より低めだが、そこから先は平年とそこまで変わらない気温になりそう
今回は移動性高気圧があり、秋の典型的な天気図となっていました。
12月になると冬型の気圧配置が強まってくるはずなので来月は冬の典型的な天気図になるでしょう。楽しみです。
気温がどんどん下がってきて体調管理が大切です。風邪を引いてしまわないように寒さ対策をしっかりしようと思います。
それではまた1ヶ月後!過ごしやすい冬になりますように......
