なんか12月より寒くなった
こんにちは。最近学校に手袋を忘れてきて翌朝手が大変なことになるというのを繰り返しています。気をつけないとですね。
冬至は過ぎたはずなんですけどね。毎年冬至過ぎたあとに寒さのピークが来てる気がします。
さて、今回は12月21日〜23日の天気図を考察していきます。
後半にかけて冬型が緩まっていて、その原因が気になったのでそれを主題に記事を書きました。
※ド素人なので間違いを含む可能性がありますがご了承ください
地上天気図(実況)

21日9時 地上天気図
大陸側でシベリア気団が勢力を強めていて、典型的な冬型の気圧配置となっています。
等圧線が湾曲していて、日本列島を気圧の谷が横切っています。冬型には山雪型と里雪型がありますが、これは里雪型と考えられます。詳しくは後ほど触れます。

日本列島付近をアップにしたものです。冬型ということで日本海側で雪が多くなっている(各地点の気象の状況の表示において✕が雪を示す)ことがわかります。

22日9時 地上天気図
日本列島に6本以上等圧線がかかっていて、21日より気圧傾度が大きくなっているように思えます。風が強くなっている、つまり寒気の移流も大きくなっていそうです。

23日9時 地上天気図
前日と比べ等圧線の間隔が大きくなり、気圧傾度が小さくなっています。シベリア気団も少し勢力を弱めた用に思えます。冬型が弱まっていて、また中国あたりの高気圧が日本側に張り出していることから少し気温も上がったのではないでしょうか。
里雪型とは
冬型には里雪型と山雪型があります。
・里雪型・・・平地で比較的雪が多く降る
・山雪型・・・山地で比較的雪が多く降る
名前の通りこのような違いがあります。
この2つを天気図で区別するにはいくつかの方法があり、例えば地上天気図では山雪型は等圧線が縦の縞模様のようになり、里雪型は先程のように等圧線が歪んでいるようになります。
なぜ雪の降る位置が違うのか?
里雪型の場合等圧線が湾曲している部分に寒気の中心があり、山雪型の場合はもっと北のほうにあります。里雪型なら本州上空で寒気が強いので、山による風の強制的な上昇の力を借りなくても積乱雲が発達する。一方で山雪型の場合は寒気の中心の位置が違うから山による力を借りて積乱雲が発達する(山での雪につながる)、というメカニズムです。
今回は3日間を通して里雪型となっていましたね。
寒気移流の強さ
23日には日本付近の気圧傾度が小さくなり冬型が弱まっていました
とりあえず、冬型が弱まったということを別の視点で見てみたいと思います。

21日9時
アジア500hPa・300hPa高度・気温・風・等風速線天気図(画像は500hPa面)

21日9時 地上天気図

23日9時
アジア500hPa・300hPa高度・気温・風・等風速線天気図(画像は500hPa面)

23日 地上天気図
黄色が21日(冬型が強い)のもので、緑色が23日(冬型が弱い)のものです。
冬型が強いかどうかの目安としてここでは寒気移流の強さを取り上げます。
天気図考察でもおそらく取り上げたことがありますが、風向が下層から上層に向かって反時計回りに変化しているとそこでは寒気移流が起こっていることになります(温度風によるもの)。
また、温度風が大きければ大きいほどその移流は大きくなります。
まず、黄色の21日を見てください。地上天気図では北北西の5ノット、500hPaでは西南西の95ノットの風が吹いていて、かなり大きなベクトル差があることがわかります。
一方で、緑色の23日では、地上天気図では西北西の2ノット以下、500hPaでは西の50ノットの風が吹いていて、寒気移流はあるものの21日よりかはかなり小さいように思えます。
寒気移流が小さくなっていて冬型が緩まったと考えられますね。
冬型が緩まった原因
では、23日に冬型が弱まった原因とはなんでしょうか?
考えられる要因が2つあります。
1.太平洋の低気圧の衰弱と移動

21日9時 地上天気図
このとき、太平洋北部に低気圧がありました。
閉塞前線ができていて最盛期だと考えられます。

21日9時
アジア500hPa・300hPa高度・気温・風・等風速線天気図(画像は500hPa面)を一部加工して作成
この時点で、500hPaトラフは地上低気圧中心の東側にあり、衰弱が始まっていたと考えられます。

22日9時 地上天気図
低気圧が衰弱すると中心気圧が上昇するので周辺の気圧傾度も小さくなりました。
21日は25ノットで北東へ進んでいたので、単純計算で24時間で600海里、度で言えば約10度です。おそらく21日の低気圧中心の北東側にある976hPaのものですね。21日は966hPaだったので10hPa中心気圧が上昇しています。
加えて、低気圧は衰弱しながら日本から離れていったので、それも気圧傾度が小さくなったことに関わっていたと考えられます。
2.大陸の高気圧の分離と気圧の谷の強化

22日9時 地上天気図
大陸の高気圧を見てください。シベリア気団が勢力を強めているのはわかるのですが、中国にそれとは別の1036hPaの高気圧があります。
この高気圧は21日9時時点で地上天気図にはなく、一つの高気圧となっていました。言い換えれば、シベリア高気圧が分離したようなイメージです。
そうして鞍部(高気圧と高気圧の間の部分のこと)ができたことによって気圧の谷(里雪型の寒気の中心のところ)が強化され、等圧線を引くと気圧傾度が低くなった、と考えました。

23日9時 地上天気図
このときの気圧の谷を見てみると22日9時より目立っている感じがします。
この仮説があっているものとして、ではなぜ高気圧が分離したのでしょうか?
今回は、上空に吹くジェット気流がそれに関与したと考えました。
亜熱帯ジェット気流
ジェット気流は、地球の中緯度で吹いている偏西風の特に強い部分のことを指します。
ジェット気流が吹いているところでは南北の気温差が大きくなっており、ジェット気流は言ってしまえば南北の温度差を調整するような役割を担っています。
ジェット気流には種類が2つあります。1つは亜熱帯ジェット気流で、もう1つは寒冷前線ジェット気流ですが、ここで着目するのは亜熱帯ジェット気流です。
亜熱帯ジェット気流は寒冷前線と比べて南の方で吹いていて、大体緯度30度くらいのところにあります。また、高度についてはだいたい300hPa〜200hPaのところで最も強く、夏より冬のほうが顕著です。
今回の天気図は冬でこれに当てはまるので、200hPaの天気図の風を見てみます。

21日9時 アジア太平洋200hPa高度・気温・風・圏界面天気図
真ん中の方にある、矢印が書いてある風速がとても大きくなっているところがその亜熱帯ジェット気流にあたっていそうですね。
強いところでは170ノットを越えていて、m/sに直せばなんと85m/sにもなります。暴風どころではありません。地上から高度が高くなるほど風速が大きくなっています。
22日はどうでしょうか?

22日9時 アジア太平洋200hPa高度・気温・風・圏界面天気図
21日9時よりすこし南によっていますが、あまり差はありませんね。
温度場からわかること
さて、ここで着目したいことがあります。温度場です。

22日9時 アジア850hPa・700hPa高度・気温・風・湿数天気図
黄線はそれぞれの等温線をなぞったものです。
黄線は青い斜線部分で間隔が狭くなっており、南北の温度差が大きくなっています。
この2つから......
ジェット気流の南北では温度差が大きくなっていたりします。先程ジェット気流には南北の温度差を調整する役割もあると書きましたが、例えばジェット気流が南北に蛇行していれば空気が混ぜられて南北の温度差が小さくなりますし、逆にまっすぐ貫くように吹いていれば南北の温度差が大きくなります。
もっと北の方には寒冷前線ジェット気流がありますが、これが蛇行すれば寒気が南下しやすくなり日本の気温が低くなります。
黄線の間隔が狭い部分と先程のジェット気流の位置は概ね対応しています。
つまり、先程の200hPaの天気図ではジェット気流はまっすぐ通っていたので、南北の温度差が大きいことと対応していると考えられます。いわば前線帯です。
700hPaと800hPaであまり前線帯の位置に差はないので、地上でも前線帯はここらへんにあると考えられます。
さらに、です。

22日9時 地上天気図
ジェット気流は、この高気圧の鞍部あたりを通っているのです。
すると何が言えるか?
ジェット気流によって南北に温度差が生まれた
→高圧部の中で気温が高い部分と低い部分にわかれた
→性質の差がうまれた
と考えました。

21日9時 地上天気図
21日、シベリア高気圧が勢力を広げて、気圧の高い領域が広がっていました。中国あたりにぽっかりと気圧傾度の小さい領域があります。ここでは左右で南北よりの風が吹いていて軽く低気圧循環ができていたのでこのことにつながったのではないでしょうか。
まとめ
今回は以下のような考察になりました。
・1月21日から23日にかけて里雪型が弱まった
・その原因
→太平洋北部
低気圧の衰弱and日本から遠ざかったことにより日本付近の気圧傾度が小さくなったこと
大陸側
亜熱帯ジェット気流ともとからの気圧配置によりシベリア気団から新たな高気圧が分離してうまれ、鞍部ができたことによりもともとあった気圧の谷が強化されたこと
今年は東京は雪積もるのかな〜
それと、来月は学業の関係で天気図考察はお休みするので、よろしくお願いします。
それではまた今度!早く春が来ますように!
