11月9日

こんにちは。東京はいよいよ本格的に寒くなってきました。

 

本日11月9日は、『ベンジャミン・バネカー』というアフリカ系アメリカ人の科学者の誕生日です。

この人は天文学者、数学者でもあり、代表的な功績としては例えば「天文学による暦の作成」などがあります。

彼は独学で天文学を学び、1792年から1802年までで『ベンジャミン・バネカーの年鑑』という暦を出版しました。この年間には月の満ち欠けなどに加えて気象に関する情報など、さらには農業についてのアドバイスまでが載せられていて、農民や商人に重宝されていたそうです。

そして昔、アメリカの首都であるワシントンD.C.の設計が行われていたとき、調査団の一員として土地測量に参加することになりました。建築家であるピエール・シャルル・ランファンが全体を指揮していたのですが、途中でプロジェクトからいなくなってしまい、設計図を持ち去ってしまいました。その後、彼がその設計図を記憶から再現したと言われており、この功績によって、彼はアメリカの発展に寄与したとされています。彼の数学力だったりがいかに高かったかがわかりますね。

この他にも、独学で木製の時計を作ったり、彼の功績は多岐にわたります。

しかし、良いことばかりではありませんでした。当時は黒人であるアフリカ系アメリカ人は社会において差別されていました。奴隷制がいろいろなところで行われていて、彼はそれを撤回させるための運動も積極的に行いました。

彼はたくさんの自身の功績をアフリカ系アメリカ人の地位向上に役立てたいと考え、当時アメリカの大統領だったトーマス・ジェファーソンに手紙を送りました。自分は暦というものを自らの手によって作り上げた。それは黒人である自分たちが白人と同じような能力を持っていることを示す何よりもの証拠だ。黒人の能力が劣っていると思われるのは単なる先入観によるものだ、と。

ジェファーソンからの返答もありましたが、すぐには奴隷制は撤回されなかったといいます。しかしこのやり取りは後のアメリカに大きな影響を及ぼしたらしいです。

歴史のことが微塵もわからない僕でも、やっぱり平和な社会が良いと改めて思いました。

 

では、来週も楽しく過ごしていきましょう!