10月11日

こんにちは。昼間も涼しくなってきて、もはや寒い日もあって大変ですね。

 

今回は前回の続きで、完全数に関連した数を紹介していきたいと思います。

今回紹介するのは、不思議数。

不思議な数というストレートな名前ですが、しっかり定義があります。

不思議数とは、過剰数だが疑似完全数ではないものです。

疑似完全数については前回紹介した通りで、自分自身の約数のうちのいくつかを選んで足すと自分自身になる数です。過剰数は、自分自身の約数から自分自身を除いたものをすべて足すと自分自身より大きくなる数のことです。

疑似完全数は必ず過剰数となります。疑似完全数は約数の中からいくつかを選んでいて、それを足すと自分自身になりますが、それに選ばれていないものを足すと自分自身より大きくなるのは自明です。

しかし、その逆の過剰数だから疑似完全数というのは成り立たないというわけですね。

 

例で考えます。

もっとも小さい不思議数は70です。この70の約数は、1,2,5,7,10,14,35,70で、70を除いたものをすべて足すと74となるのでこれは過剰数です。しかし、ここからどれをピックアップして足しても70にはなりません。

なぜわかるか?

$$1+2+5+7+10+35=60$$

これは70を除いた約数から14を除いて足したものです。この時点でもう70より和が小さいので、14は必ず足し算に入れなければならないとわかります。入れなければ、残されているやりかたは足し算からどれかの項をなくす、ということだけだからです(小さくなってしまうのでだめですよね)。

しかし、14を入れると和が74になってしまうので、どれかの項をなくして4小さくしなければなりません。

ただ、です。それができないのがわかりますよね。5,7,10,14,35のどれかを引くと70より小さくなるのでダメですし、それ以外の1,2を引いても3しか小さくならないからです。

というわけで、どの約数をピックアップして足しても、70を使わない限りピッタリ70になることはない、つまり70は疑似完全数ではないとわかります。

まとめると、70は過剰数だが疑似完全数ではない、つまり不思議数だとわかります!

 

疑似完全数というものを知ったとき、「どうやってそれ判定するんだ?」「全パターン試さなきゃなの?」と不思議に思いましたが、しばらく考えてそんなことないんだなとわかってすっきりしました。

不思議だけn......まあそんなことはおいといて、今回は不思議数を紹介しました。

今までこのブログではいくつか名前の付いた数を紹介してきましたが、調べてみると本当にたくさんあるので、興味がある方は是非。

では、また一週間明るく楽しんでいきましょう!